DECORATION
デコレーション
蒸着2024年11月8日
金属(主にアルミニウム(AL))を蒸発させて、素材の表面に金属の皮膜を付着させる方法です。
メタリック調の美しい発色を醸し出します。

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真空蒸着(乾式メッキ)
容器に蒸着する場合は、アルミニウムの真空蒸着が一般的です。
真空にした空間中で蒸着材料を加熱し、気化・昇華して素材の表面に付着させ、薄膜を形成します。
空間を真空にする理由は、蒸着材料の分子が素材に達する前に空間中の残存気体分子に衝突することを防止するためと、蒸着材料の蒸着温度を下げて蒸着を容易にするためです。
蒸着ならホットスタンプの使えない曲面にもきれいに付着し、トップコートに色を加えることで、色目も自由に設定できます。
写真左:蒸着(ピカ)、右:蒸着(マット)
カラーバリエーション
加工工程
- 生地を除電エア洗浄し、表面の異物を取り払います。
- アンダーコートを塗布し、生地との密着性を高めながら表面を鏡面状態にすることにより、蒸着後の光沢感を出します。
(材質によっては密着性を上げるために、プライマー塗布等の前処理を行います。) - 蒸着窯でアルミニウムを真空蒸着します。※1
- トップコート※2を塗装し、UV照射または熱乾燥を通して固化させます。
※1 アルミニウム色(シルバー色)に仕上がります。
※2 真空蒸着膜はそのまま大気に触れていると酸化して変色したり、キズがつきやすいため、酸化防止保護膜としてトップコートを塗布します。
金色の場合には黄色を混ぜたトップコートというように、その色に合わせた色調でトップコートの中に染料や顔料を加えて着色を兼ねます。

蒸着の際の注意事項
通常、成形品の表面には微細な凹凸ができているため、そのまま蒸着すると蒸着表面がつや消し状態(マット)になってしまいます。
美しい光沢感(ピカ)を得るためには、蒸着前にアンダーコートが必要です。
蒸着の例
蒸着のバリエーション
ハーフ蒸着
真空中で蒸着する金属の膜厚をコントロールすることで、透過性のある蒸着を施します。
表面には金属感のある蒸着膜を持ちながら、内容物の残量を確認したり、内側からの光を透過させることも可能です。
軟質蒸着(PE蒸着)
スクイズするような柔らかいPEボトルやゴムへの蒸着が可能です。
スクイズしてもひび割れたり、剥がれたりしません。
※ 素材によってはシワがよる場合がありますが、時間が経つと元に戻ります。
グラデーション蒸着
濃淡を付けた蒸着が可能です。
グラデーション蒸着の上からカラーのトップコートを塗布すれば、金属調のカラーと通常のカラーのコントラストが表現できます。
UV大粒径メタシャイン®蒸着
蒸着後、トップコート塗料に顔料を加えて塗布することにより表現しています。
「大粒径メタシャイン®」は、フレーク形状のガラスを基材とし、その表面に金属や金属酸化物をコーティングすることで美しい光沢を表現する高輝性無機顔料です。
従来の「メタシャイン®」よりも粒が大きいこと、蒸着と掛け合わせることで、圧倒的な存在感を演出します。
※ 塗装でも可能です。(蒸着特有の全体的なメタリック感はなくなります。)


ひび割れ蒸着
特殊なアンダーコート塗料を塗布することにより、蒸着膜を意図的にひび割れさせます。
ひび割れによりいっそう反射が高まり、まるで水面のようなキラキラとした表現が可能です。
※ ひび割れは一定ではありません。


シトラスピール蒸着
蒸着前にアンダーコート塗料に添加剤を加えて塗布することにより、まるで果実の皮のような質感が得られます。ざらざらとした手触りで、滑り止めとしても活用できます。
粗さ(細かさ)の選択は可能です。(あまり粗すぎるとガンが目詰まりしますので、許容範囲内からお選びください。)
※ 塗装でも可能です。(蒸着特有の全体的なメタリック感ではなくなります。)
※ 表面上粒子感があることから、印刷した場合に滲みが発生します。(塗装の場合、印刷してからトップコートに加えて塗布することで、通常と同様の印刷も可能です。)


ルミニスト®蒸着
蒸着後、トップコート塗料に顔料を加えて塗布することにより表現しています。
顔料自体は高透明の白色です。蒸着と合わせることで、光が反射して「ルミニスト®」層を再透過します。
入射光側からは青白いパステルカラーに見え、反射光側からは「ルミニスト®」の白さが消えて、黄味の強いメタリックカラーに見えます。
※ トップコートに着色剤を加えることで、カラーバリエーションが可能です。特性上、パステル調の発色になります。
※ 蒸着(シルバー色)の上に塗布することで特性を発揮します。
特殊な蒸着
スパッタリング
マグネトロンと電極を用いて蒸発源の分子を放出させる方式であるため、蒸着では不向きな物質(ステンレス・銅・真鍮等)も製膜することができます。
金属の色調そのものが表面に現れるため、着色したものとはまったく異なる、非常に深みのある質感に仕上がります。
金冠・蒸着・ホットスタンプの違い
金属調の表現には、金冠・蒸着・ホットスタンプがあります。
金冠
成形品の上にプレスした金属(アルミニウム)を被せます。
逆テーパーなど、被せられない形状には加工できません。
詳しくは、金冠をご覧ください。
蒸着
成形品にアルミニウムを真空蒸着します。
三次曲面にも加工可能です。
ホットスタンプ
成形品に箔を加圧・加熱し、付着させます。
二次曲面には可能ですが、三次曲面には不向きです。
詳しくは、印刷/ホットスタンプをご覧ください。


巻き目
蒸着についての
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