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光沢を抑えた新定番。マット加飾の魅力とは?
光沢を抑えた新定番。マット加飾の魅力とは?
くもりガラスのようなやさしい透明感。さらりとした手ざわりと、しっとりとした質感。思わず手に取りたくなるマット加飾の風合いは、使う人の心を引きつけ、商品の印象をより特別なものにします。落ち着きと高級感をあわせ持つこの加飾は、いま多くのブランドが注目する表現技法のひとつです。本記事では、そんな「マット加飾」がもたらす魅力とともに、”質感”の重要性ついてご紹介します。
マット加飾とは…?
容器表面の光沢を抑え、光の反射を抑えることで「つや消し」の状態に仕上げる加飾方法です。また容器に触れた際、すりガラスのような触感になります。
なぜ、マット加飾が人気なのか?
高級感と落ち着いた雰囲気の演出
マット仕上げは、表面の光沢を抑えることで、ツヤのある容器とは異なる落ち着きと上品さを演出します。これにより、製品に洗練された高級感と、信頼感のある印象をもたらすことが可能です。近年のデザイン傾向として、過度な装飾や光沢を避け、ナチュラルで控えめ、ミニマルな表現が重視される流れが強まっています。マットな質感は、まさにこのトレンドに調和し、オーガニック製品やベビー用品など幅広い分野で支持されています。
触覚に訴えかける独特の手触り
製品を手にするたびに指先に吸い付くようなしっとりとした感触は、視覚的な美しさだけでなく、触覚を通じた心地よさをもたらします。この五感に訴えかける体験は、消費者の製品への愛着を深め、リピート購入へと繋がる重要な要素となります。特に、デザインや質感が“共感”を生む化粧品市場においては、触覚的な魅力は、視覚的なデザインと同等、あるいはそれ以上に製品の印象を決定づける要素となります。
実用性と美しさの完璧な両立
マット仕上げは、光の反射を抑えることで視認性が高まり、文字や細かなデザインがよりはっきりと見えるという実用的な利点があります。よって製品情報やブランドメッセージを的確に伝える上でとても効果的です。
マットによる表現方法
①マット原料
容器成型時に、マットな質感を持つ樹脂原料を使用することで、表面に落ち着いたマット調の風合いを直接再現します。後加工が不要なため、製造工程を大幅に簡略化でき、納期の短縮やコスト削減にも効果的です。現在、PET/PE/PPといった主要なプラスチック材質での再現が可能です。
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カスミインジェクションブロー成型によるPET容器で実現可能。くもりガラスのような風合いを持ち、原料の添加量によって透け感の調整が可能です。中身をほのかに見せる上品な半透明から、落ち着きのあるマット調まで幅広い再現が可能です。 (写真左から、添加量 5%・10%・20%) IBLシリーズ |
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ーマット原料によるカラーリングのご提案
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アイスクリーム(マットPP+マイカ)ソフトな風合いを出すためマットPPをベースに、微細な光沢をもたらす着色マイカ(雲母)を練り込みました。マイカ特有のやわらかな輝きが組み合わさることで、アイスクリームのようにやさしくふんわりとした質感が出ます。 MUSHシリーズ |
②マット塗装
成形品にマット塗料を吹きつけて膜を形成することでマットに仕上げる加工方法です。塗料によってマット感の表現を変えることができますので、希望の仕様が可能です
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マットグラデーション塗装トップ部分をマットコートで仕上げたグラデーション塗装です。マット特有の落ち着きと柔らかな質感が、グラデーションの色調変化と相まって、上品で奥行きのある印象を生み出します。仕上げはマットコートだけでなく、ツヤコートに置き換えることも可能です。 (写真左:マットコート仕上げ、右:ツヤコート仕上げ) IBRシリーズ |
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③マット箔
成形品をマット箔で転写加工します。容器のテーパー(傾斜)がきつい形状には転写することはできませんが、マット塗装よりも比較的コストを抑えられ、乾燥工程が不要な分、短時間での加工が可能です。
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ハーフマット箔本体胴部の半分だけにマット箔加工を施した仕様です。マット箔の持つ落ち着いた輝きと、無加工部分とのコントラストが視覚的なメリハリを生み、シンプルながらも印象的なデザインに仕上がります。箔の幅や位置は調整が可能です。 CLEAシリーズ |
④その他のマット加飾
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シボ加工金型表面に凹凸の模様をつけることでマットを表現する加工です。シボ形状によりマット感の変更が可能です。キャビ側に凹凸をつけるのでコア側はツヤになります。 GELATOシリーズ |
心がときめく。ブランドを格上げする化粧品容器の「質感」
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